ディヴォーション

子供の頃は親の宗教活動に生活を費やされていた。

いわゆる「終末論」思想の類のものである。

今の歴史が終わり新しい世界が訪れるという考えに親の手前うなずいていたが、心の内では全く魅力を感じなかった。

未信者の人々は皆滅びるという教えには子供ながら反発したものだ。

そういった環境は自分の人間形成においてどの位影響を及ぼしただろう。

物事を深く推察する性格になり、それは悪いことでもない気がする。

現在大人のわたしは仏教徒である。

正直、仏教について知識が深い訳ではなく、お寺を通りがかると合掌する程度である。

親の宗教と何が違うんだろう。

自分で考えて信ずる教えということに意味があるんじゃなかろうか。